「女子バレー部員として都大会で大活躍する真理。彼女を慕う坂口達3人組は、片思いのやりきれなさに焦りと苛立ちあまり、幾多のトラブルを引き起こす」

●あらすじ・その1(4巻以降のあらすじ)
1971.32号〜37号迄


●港高卒業生で真理を慕っていた男・紫の証言によって、女子バレー部のチームワークを乱していた天地真理の行動の真相が明かされメンバーの誤解も解けた。真理の生活は、都大会参加に向けてチーム一丸となって練習に励むバレー部の活動や、放課後の寝たきり老人達の奉仕活動に費やされていた。かつて女子バレー部を鍛える目的で結成された男子バレー部のリーダーを務めていた坂本征二は、その役目を終え、元の一クラスメートに逆戻りとなった寂しさを感じていた。●ある朝、学校に遅刻しそうになって乗ったタクシーの乱暴運転に腹を立てた征二は、なんと運転手を殴り車を大破させてしまう。自分にも理由が分からない自虐的な行動。「えたいのしれねぇ狂暴な…やたら破壊的な血がおれを支配していた ふつうの状態ならいかにケンカ魔でもここまでムチャはやらねぇ」●結局授業に遅れ、向かった教室の廊下に馬場と芳村がいた。彼等もまた真理への募る思いを持て余し、眠れぬ夜を過ごして遅刻をしてしまったのだ。2人のただならぬ雰囲気に、何か悪い予感を感じた征二。
真理の活躍に関れない苛立ち。征二、馬場、芳村の心理に変化が…

オールドミスの英語教師をからかう馬場。

●3人の変化は、英語の授業に現われた。秀才の芳村は教師の出した簡単な問題を解けなくなり、征二と馬場は授業を混乱させ、教師を泣かしてしまう。騒然とする教室内に担任の不破と警察官、そして例のタクシー運転手が入ってきた。今朝の傷害事件で、征二は警察に連行されようとしていていた。周囲の白い眼の中、真理の優しい言葉によって素直に罪を認めた征二の態度と、運転手の過去の悪質さも発覚し、事件は車の弁償金10万円の支払いで示談となった。●夏休みが近づき、いよいよ女子高校バレーの都大会が始まった。無名校だった港高校バレー部は真理と南条の活躍によって順調に勝ち進む。以前は真理を敵視していた南条も、試合の日々の中でいつしか友情が芽生えチームワークは一層強力なものになっていった。その様子を見つめる征二は、再び真理が自分から遠い存在となってしまう事に不安を覚える。彼女を身近に感じたい一念が、悪い事態を呼び起こす。あのタクシー事件も、馬場の態度もそれが原因ならば、いずれまた何かが起きる…突如予想もにないあらしとは!?

港高校は、ついに決勝進出を果たす。相手は3年連続の王者・三多摩高で意気あがるメンバー達。不破の提案で、あさっての決勝戦のための応援団の結成が決まった。団長と副団長は、真理の推薦で馬場、征二が選ばれる。愛しの真理に名前を出されず芳村はすね、馬場の態度もなにやら変だ。「のちに思えば…もう少し不破センコーの鼻がきいたなら このスッキリしねぇ馬場の態度から危険信号のにおいをかぎとったはず!」この征二の不安は、最も恐れていたあらしの予感でもあった。●決勝戦当日。ブームを反映してか、ラジオの実況中継も行われる中、馬場・征二を中心とした応援も熱が入る。試合は序盤、港高が劣勢を強いられるも真理にサーブ権が移るとあっという間に盛り貸す。全ては順調に進むかに見えた…。しかし、あらしはそこまで迫っていた。


女子高校バレー大会開始。真理や南条の活躍で勝ち進み準決勝まで進出。

応援団長・馬場が相手校との乱闘騒ぎをおこし港高は失格負けとなる。

●真理のイナズマサーブは、小気味良く決まり追い上げムードとなる。そんな真理の活躍に見とれる征二。ついに同点となり、両校の応援合戦は一層白熱していった。と、征二の応援に馬場が突如割り込んで、相手校を野次り始めたのだった!「フレーフレーサンタマーよりもこういったほうがええぞーい フレーフレーキンタマー」征二の制止も聞かず、狂ったように下品なヤジを飛ばす馬場の態度に腹を立て講議する三多摩高の生徒達。この様子を見た真理はサーブをミスってしまう。両校応援団の激しいやり取り、ついに馬場は相手校の席に押し入り乱闘騒ぎを起こしてしまう。試合は一時中断。審判員や大会役員達の協議の結果決勝は中止となり港校は失格負けとなってしまう。騒然となる試合場。事態に唖然となる真理に南条は激しい怒りを見せる…。

●翌日、馬場は無断で学校を休んだ。馬場を団長へ推薦した立場から責任を感じる真理を、励ます不破や征二。彼等には馬場の取った行動の理由が分からずにいた。一方、無念の失格負けをした南条を始めとする女子バレー部のメンバーの怒りは治まらず馬場修平を退学処分にすべく行動を起こそうとする。それを知った真理は何とか思い留まらせようと土下座までして南条らに詫びるのだが、真理の「たかがスポーツ」発言によって事態は混乱し、掴みかかった女子生徒を真理は投げ飛ばしてしまう。突如変ぼうした真理の態度に困惑にながらも南条が叫ぶ「ホトホトあきれたわ天地さん それがあなたの正体だったのね! あんなやくざの家に育ってたことを悲劇ぶっていたくせに女だてらに暴力をうったえるなんて!」その場にいた生徒全員が白い眼で見る中、明るく平然と教室を去る真理。馬場をかばいながらも、突如一変した真理の態度にはどんな真意が隠されているのだろうか…。(次回へ続く)
突如一変した真理の態度の真意は何か!?
次回予告:「同じ部員達の怒りもまったく気にせず1学期の終業式を迎えた真理。
一方、乱闘事件の真意を確かめようと
征二は馬場がいる軽井沢へ出かけると、
何とそこに真理の姿があった!」 お楽しみに!


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