「代議士・真崎嘉平次を警護する牙直人。彼の前に突如現れた片腕の男。
 直人の呪われた過去を知る、この男の正体とは何か!? 」

●未収録エピソードあらすじ

●金権候補のボスで右翼の大物・真崎嘉平次が街頭演説の最中、ヒッピー風の暴漢に襲われた。その刃が真崎に突き立てられんとしたその時!突如現れた男が掌底で真崎を車から突き落とし、暴漢を一蹴りで仕留めた。●彼の名は牙直人。ケンカ空手の総帥・大東徹源の“神の手機関” の師範代で、1件1千万円のバンスで引き受けるプロ・ボディガードでもあった。●テロ未遂騒ぎの混乱の中、車に乗せて牙を救ったのは真崎の娘・夕起子だ。


間一髪!暴漢に襲われた真崎を救ったのは牙だった


真崎の娘・夕起子の言葉に激しく動揺する牙

身辺に怪しい気配を感じた嘉平次に一族ぐるみで雇われた牙を、彼女は夜遊びの用心棒として連れ出したのだ。 ●移動途中、選挙事務所に入った牙への電話伝言を夕起子が伝えた途端、彼は激しい動揺を見せる。「牙直人よ この上 真崎嘉平次の番犬をつとめつづけるなら おまえの過去の一切を 白日の下に曝し マスコミの英雄失格とさせる用意がある!!」

●永久に封印したい自分の呪われた過去を知る人間がいた!ショックを受けた牙は強引に車を降り、契約の放棄を告げる。●夜の海岸に佇む牙。その時、走り去った夕起子の車を追い掛けるバイクの集団に気付く。慌てて後を追う牙!●バイクに囲まれた夕起子は交番に逃げ込むが、警官は一味に倒されてしまった。●しばらくして交番に駆け付けた牙は、捕らえられ陵辱される夕起子を発見。だが、彼女を犯しているリーダー格の男を見た途端、牙の顔に血の気が失せた!「この片腕で 思い出さぬかよ おれを?」牙の昔なじみを名乗るその男こそ、件の電話の主であった。牙の過去を交換条件に、この場から手を引けと持ちかける男。「それは…できぬ ッ つまり 貴様と心中だ!!」●かくして始まった死闘。勝敗は片腕と二本の腕が僅かな実力の差となり男は牙に倒される。これで明日にはマスコミによって自分の過去が暴かれる…。自棄になった残りの一味をかたずけた牙は、婚約中の夕起子を案じて今夜の事を他言せぬ と誓う。


牙の過去を知る男との対決!

紙一重の勝利。そして牙の回想が始まる…。
●だが、彼女は警官の銃を握りしめ牙に発砲した!一発肩をかすっただけで弾は尽き果 て、夕起子は何処に逃げ去ってしまう。「双六にあった…ふりだしにもどる…か」つぶやく牙直人の脳裏に、彼の呪われた過去が甦るのだった。(本編に続く)

●いかがでしたでしょうか?
牙直人の過去を描く本作のプロローグで、読者の興味を引っ張る為に“牙の過去とは!”“謎の男との因縁とは?”といった伏線が張られたのが、このエピソード。 だが、結局本作は、この続きを描く事もなく“ボディガード牙誕生のシーン”で終了する。また謎の男(= 金城卓馬)との因縁も初期に描かれたのみで途中から消えてしまう。そのため連載終了後、時間軸を整理する上でタイトルを改題し再版する流れで、未消化な部分がカットされたようです。

しかし、プロ・ボディーガード牙直人のその後を解く重要なエピソードとして、いつの日か本編収録の完全版の刊行を願っています。


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