●TVアニメの再放送、翌年3月には劇場版公開と『あしたのジョー』のリバイバルブームに沸く1979年。梶原氏が再び“ボクシング”を題材に原作を手掛けたのが本作。当時漫画界の主流にあった恋愛・青春の要素も折り込まれる等、“80年代のボクシング漫画”を模索したと思われる。ちばてつや氏のアレンジによって梶原色の薄まった感のある『あしたの〜』と異なり、各キャラクターの台詞にも氏の“らしさ”がよりストレートに感じられると思う。 |
●志波三郎/通称サブ。ボクサーだった父の目を奪った男の息子・赤尾研二への復讐心からボクシングを始める。恋人・火鳥を失った悲しみを乗り越えリングに再起、海外遠征に旅立った。 |
●野辺春彦/通称インテリ。予備校に二年も通う浪人生(後に無事大学合格)で、研二に挑むサブの姿に共感し自ら接近、以降二人は親友となる。故郷の岡山県には母が1人で暮らしている。 |
●赤尾火鳥/研二の妹で、父の事業を手伝い手腕を発揮。兄と自分に楯突くサブの存在を強く意識し、彼を潰そうと色々と企てる。やがて互いに愛しあうようになるが、初めて結ばれた翌日に死亡。 | ●三郎の父/かつて“スパイダー志波”のリングネームで活躍するが、ボクサーだった研二の父の反則を受け両目を失明。妻にも去られ、息子の三郎とアパートで二人暮らし。 | ●赤尾研二/、本場アメリカでボクシングを学び、“KOケン”の異名を持つ天才ボクサー。元東洋チャンピオンで、引退後に実業家へ転向した父を持つ。サブの好敵手だった。 |
●あらすじ・その1 |
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