「あいては不幸な星のもとに生まれ きずつきやすい心をもっている いかなるばあいにも…野球の心! 心をわすれるなっ」

FILE#31「巨人の星(ポール矢吹編・前編)」(画:川崎 のぼる)



別冊少年マガジン読切/1967.8月号

●あらすじ:
中学2年生になった星飛雄馬は、草野球チーム「ドングリーズ」のエースとして活躍を続けていた。そんなある日。練習中のグラウンドにポール矢吹という混血児が現れた。横浜の孤児院「太陽ホーム」で育ち、そこの野球部に所属する彼は、高度な野球センスで飛雄馬達に挑発的な態度を取る。その運動能力に驚異を感じた飛雄馬は、ポールの後を追ってきたホームの女園長・日野原の頼みで試合を引き受けた。その晩、事の成りゆきを聞いた父・一徹は「野球の心」を持って挑めと助言を与える。しかし当日は雨で、試合は明日に持ち込まれた。ホームに宿泊した飛雄馬達は、園長から試合を申し込んだ理由を聞く。自分の才能に自惚れて、練習を怠り不良と付合うポールの思い上がりを叩き、素直な頃の彼に戻って欲しかったのだ…。その夜、一人波止場で素振りをするポールの姿を見つけた飛雄馬。大リーグ養成ギブスを外すと彼に向かってボールを投げ付けた!突然向かってきた豪速球を、かろうじてバットに当てたポール。全力でぶつかれるライバルと認めた飛雄馬は、明日の対決に意欲を燃やす。そんな彼の脳裏に一徹の助言が浮かぶ。「野球の心」とは何か?二人の対決の結末や如何に!?

●BONはこう読む!:
下記(その他)の理由により続きが執筆されなかった未完の読切。ゆえに前編のみでは感想を述べるのがちょっと難しい。それまでの梶原体験から、自分なりの後編を空想するのも、本作の楽しみの一つと言えるだろう。

●単行本:未刊行
※メディアファクトリー刊「こんなマンガがあったのか!」に収録

●その他:
※川崎のぼる氏の事故による入院のため、後編は発表されず。
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