「きみにとって愛がいのちであるように ぼくのいのちはプロレスだ やらせてくれっ」

FILE#1「チャンピオン太」(画:吉田 竜夫)




少年マガジン連載/1962年1号〜1963年52号  ※資料協力:梶バカさん(感謝!)

●あらすじ:
国体の幾つもの競技でタイトルを持つ大東太は、プロレスというスポーツに魅せられて力道山率いる団体「日本プロレス」に入門する。その小さな身体という不利も、持ち前のファイトと鍛練で克服し見事プロレスラーとしてデビューを果たす。死神酋長、ミスター50メガトン、ザ=ココナッツ、シュミット博士といった強敵との闘いの日々の中、たったひとりで孤児院を経営する少女・るり子や同門で親友のゴローの励まし、師・力道山の厳しい指導の中で、逞しく成長する太。「ノックアウトQ」「ダブル=ノックアウトQ」「大空中がため」「人間水爆」等の必殺技を編み出し、時として敵に敗北するも、その度に立ち直り勝利を掴む。そんな太に世界ライト級チャンピオン・グレートZとの挑戦権が訪れた。親友のゴローと共に、敵地に赴いた太。「チャンピオン有利」の声が高まる中、必殺技・人間水爆を敗れた上、手を負傷してしまった太は最大のピンチを迎える。しかし、機転によってチャンピオンの必殺技・Z式のうてんおとしを敗り見事勝利を収める。孤児院で試合を観戦していたるり子は、太から貰った婚約指輪を手に彼の帰国を待ちわびるのであった。
※詳しいストーリーは 「あの作品を追え!」で紹介中!

●BONはこう読む!:
諸説別れる所だが、公式にはこれが梶原一騎の原作者としてのデビュー作である。驚くべきはデビュー作にして、後に続く梶原漫画のエッセンスの全てが詰め込まれている事(実名の人物と架空のキャラの絡み、次回への引き、敗北からの勝利、友情、努力、必殺技等々) 。40年も昔(!)の作品だが、今日でも充分鑑賞が楽しめる復刻を切に願う傑作だ。力道山を始めとする数々のプロレスラーが本名で登場するなど、当時のプロレス事情を知る上でも貴重な作品である。

●単行本:
全11巻
講談社刊・1〜3巻
◎第1巻「レスリング修行の巻」
◎第2巻「必殺技発見の巻」
◎第3巻「ノックアウトQの巻」
きんらん社刊・1〜8巻 (※内容は講談社版の続き)
◎第1巻「関西ワールドリーグの巻」
◎第2巻「ハワイの嵐の巻」
◎第3巻「恐怖博士シュミットの巻」
◎第4巻「第二の必殺わざの巻」
◎第5巻「もえるトカゲの巻」
◎第6巻「ミイラのなぞの巻」
◎第7巻「怪人ブラックバットの巻」
◎第8巻「栄光の王座の巻」

●その他:
TVドラマ化/1962.11.7〜1963.5.6(フジテレビ系・制作:国際放映)

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